介護福祉士の実際の難易度を解説します。また介護福祉士のレベルや合格にかかる勉強時間や合格率や他の資格との難易度の比較についてそれぞれ具体的に解説します。介護福祉士を取得したいと考えている人はぜひ参考にしてみてください。
いきなり結論!介護福祉士の難易度
介護福祉士の難易度は、国家資格の中では比較的取得しやすい部類に入ります。合格率はおおむね70%前後で推移しており、しっかりと準備をすれば合格を目指せる資格です。
偏差値で表すと介護福祉士の難易度はおよそ43程度と言われています。これは宅地建物取引士や行政書士よりも低い水準ですが、だからといって無勉強で合格できるような資格ではありません。試験科目が11科目と幅広く、すべての科目で一定以上の得点が必要という特性があるため、計画的な学習が求められます。
介護福祉士の合格率と合格ライン
介護福祉士の合格率は近年70%前後を維持しています。令和5年度(第36回)試験では合格率が約72.3%でした。受験者全体のおよそ3人に2人以上が合格するため、国家資格の中では取得しやすい水準です。
合格ラインは総得点125点満点に対して60%以上の得点、すなわち75点以上を取ることが必要です。ただし全11科目すべてで1点以上を取ることが条件となっており、特定の科目で0点を取ると不合格になります。苦手科目をつくらないことが介護福祉士合格の最重要ポイントです。
介護福祉士の取得にかかる勉強時間
介護福祉士の取得にかかる勉強時間は、一般的に500時間から1000時間程度とされています。すでに介護の現場で働いている人であれば基礎知識があるため、500時間程度の学習で合格を目指せるケースが多いです。
介護の経験がない状態から学習を始める場合は1000時間前後の勉強時間が必要になることもあります。1日2時間の学習を続ければ約8か月から1年半ほどの準備期間が目安となります。試験は毎年1月下旬から2月上旬に実施されるため、前年の夏ごろから計画的に学習を進めることをおすすめします。
介護福祉士の難易度と他の資格試験の難易度を比較
介護福祉士の難易度を他の資格と比較すると、その立ち位置がより明確になります。医療・福祉系の国家資格の中では難易度は低めですが、社会人として働きながら取得するには相当の努力が必要です。
ここでは、介護福祉士と関連する複数の国家資格について難易度を比較します。それぞれの合格率や勉強時間の違いを確認することで、介護福祉士の難易度を客観的に理解できます。
介護福祉士と精神保健福祉士の難易度を比較
介護福祉士と精神保健福祉士を比較すると、精神保健福祉士のほうが難易度はやや高いです。精神保健福祉士の合格率は近年60%前後で推移しており、介護福祉士の合格率と比較すると合格しにくい資格です。
精神保健福祉士は精神科ソーシャルワーカーとして働くための国家資格であり、精神医療や福祉に関する専門的な知識が幅広く求められます。試験科目も多く学習範囲が広いため、介護福祉士よりも多くの勉強時間が必要です。介護福祉士を取得した後に精神保健福祉士を目指す人もいますが、難易度の差を念頭に置いて学習計画を立てることが重要です。
介護福祉士と理学療法士の難易度を比較
介護福祉士と理学療法士を比較すると、理学療法士のほうが難易度は高いです。理学療法士の国家試験の合格率は近年80%前後ですが、試験を受けるためにはまず養成校に3年以上通う必要があります。
理学療法士は身体機能のリハビリテーションを専門とする職種であり、解剖学や生理学など医療系の高度な知識が求められます。養成校での学習期間が長く、学習内容の難易度も高いため、総合的に見て理学療法士のほうが取得は難しいです。介護福祉士は現場経験を積みながら受験資格を得られるルートがあるため、社会人が取得しやすい構造になっています。
介護福祉士と作業療法士の難易度を比較
介護福祉士と作業療法士を比較すると、作業療法士のほうが難易度は高いです。作業療法士の国家試験の合格率は70%から80%程度ですが、受験のために養成校への入学と最低3年間の修学が必要です。
作業療法士は日常生活動作や社会参加を支援するリハビリテーション専門職であり、医学的知識に加えて心理学や作業分析などの専門知識が求められる。試験に至るまでの教育課程の難しさを含めると、介護福祉士よりも取得の難易度は高くなる。介護福祉士は実務経験ルートでも受験できるため、学習コストの面でも作業療法士と比べて取得しやすい資格です。
介護福祉士と社会福祉士の難易度を比較
介護福祉士と社会福祉士を比較すると、社会福祉士のほうが難易度は大きく高いです。社会福祉士の合格率は近年30%前後と低く、介護福祉士の合格率と比べると大きな差がある。
社会福祉士は福祉に関する幅広い知識と相談援助技術が求められる国家資格であり、試験科目数も多いです。学習内容の広さと深さが介護福祉士とは異なるため、同じ福祉系資格でも難易度には大きな開きがある。介護福祉士を取得した後に社会福祉士を目指す人も多いですが、合格率の差を理解した上でしっかりとした学習計画を立てることが必要です。
介護福祉士とケアマネジャーの難易度を比較
介護福祉士とケアマネジャー(介護支援専門員)を比較すると、ケアマネジャーのほうが難易度は高いです。ケアマネジャー試験の合格率は近年10%から20%前後と非常に低く、合格が難しい試験として知られている。
ケアマネジャー試験を受験するためには、介護福祉士などの国家資格を持ちつつ5年以上の実務経験が必要です。試験内容は介護支援分野と保健医療・福祉サービス分野にわたり、幅広い知識が求められる。介護福祉士を取得した後のキャリアアップとしてケアマネジャーを目指す人は多いですが、難易度の高さを認識した上で計画的に学習を進めることが大切です。
介護福祉士の難易度が高い、難しい理由3選
介護福祉士の試験は合格率だけを見ると取得しやすそうに思えますが、実際にはいくつかの理由から難しさを感じる受験者も多いです。介護福祉士の難易度が高い理由を3つ紹介する。
1つ目は、試験科目が多くカバー範囲が広いことです。介護福祉士の筆記試験は全11科目で構成されており、各科目で1点以上を獲得しなければなりません。苦手科目をつくると不合格になるリスクがあるため、まんべんなく学習する必要です。
2つ目は、実技試験または実技演習の準備が必要なことといえる。介護福祉士の試験では筆記試験に加えて実技試験が課されます。実技試験免除講習を修了した場合は免除されますが、その場合も講習への参加が必要であり、筆記試験の勉強と並行して準備する求められる。
3つ目は、仕事をしながら受験する人が多いことといえる。介護福祉士を受験する人の多くは介護現場で働きながら試験勉強をしている。仕事と学習を両立させながら500時間以上の勉強時間を確保するのは容易ではなく、計画的な学習管理が難しいため難易度を高く感じる人が多いといえる。
介護福祉士に合格するための勉強のポイント4選
介護福祉士の試験に合格するためには、効率的な学習方法を実践することが大切です。介護福祉士合格のための勉強のポイントを4つ紹介する。
1つ目は、過去問を繰り返し解くことといえる。介護福祉士の試験は過去問と類似した問題が出題される傾向がある。過去3年から5年分の過去問を繰り返し解くことで出題傾向をつかみ、得点力を高めることもできる。
2つ目は、苦手科目を優先して学習することといえる。介護福祉士の試験は全科目で1点以上の取得が必要です。苦手科目を放置せず重点的に学習して0点科目をなくすことが合格への近道といえる。
3つ目は、テキストと問題集を並行して使うことといえる。テキストで知識を学び、問題集で定着させるサイクルを繰り返すことが効果的といえる。読むだけでなく実際に問題を解くことで知識の抜け漏れを確認できる。
4つ目は、学習スケジュールを立てて継続することといえる。介護福祉士の勉強は長期戦といえる。試験日から逆算して月ごと週ごとの学習計画を立て、毎日コツコツと継続することが合格への最大の確認点です。1日に集中して詰め込むよりも、毎日少しずつ継続する習慣をつけることが押さえておきたい点といえる。
介護福祉士にかかる勉強時間を大学受験の偏差値や他の試験と比較
介護福祉士の取得にかかる勉強時間は500時間から1000時間程度といえる。これを他の資格試験と比較すると、介護福祉士の学習負担を客観的に把握できる。
日商簿記3級の合格に必要な勉強時間はおよそ100時間から150時間程度であり、介護福祉士よりもはるかに少ないといえる。日商簿記2級は300時間から500時間程度で、宅地建物取引士も同程度の勉強時間で合格できる。
社会福祉士は700時間から1000時間以上必要とされており、介護福祉士と同程度かそれ以上の勉強時間が必要です。行政書士は600時間から1000時間、中小企業診断士は1000時間以上が目安とされており、介護福祉士の勉強時間は中程度の水準にある。大学受験と比較すると、国公立大学合格に必要な勉強時間はおよそ3000時間から5000時間とされており、介護福祉士の勉強時間は大学受験よりも少ないといえる。
介護福祉士の難易度を大学受験の偏差値や他の試験と比較
介護福祉士の難易度を偏差値で表すとおおむね43から45程度と言われている。これは国家資格の中では比較的取得しやすい水準に位置する。
宅地建物取引士の偏差値は55から57程度、行政書士は60から62程度、社会福祉士は58から60程度とされており、介護福祉士はこれらの資格よりも難易度が低いといえる。一方、日商簿記3級の偏差値は40程度と言われており、介護福祉士はほぼ同水準かやや高い難易度といえる。
医師や弁護士などの超難関資格の偏差値が75以上とされているのと比べると、介護福祉士の難易度は決して高くありません。ただし科目数の多さや実務経験要件などを総合的に考慮すると決して侮れない資格であり、介護福祉士の取得を目指す人はしっかりとした学習計画を立てることが確認しておきましょう。
介護福祉士も含めた難関資格のランキング表
以下に介護福祉士を含む各資格の難易度ランキング表を示する。介護福祉士の位置づけを他の資格と比較しながら確認してください。
介護福祉士も含めた難関資格のランキング表は、順位だけで判断せず、難易度・学習時間・受験条件をあわせて見ることが大切です。自分の現在の知識量や確保できる学習時間によって、取り組みやすい資格は変わる。表では全体像を確認し、気になる資格は公式情報や試験要項も確認してください。
| 順位 | 資格名 | 難易度 | 偏差値 | 取得にかかる勉強時間 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 医師 | 超難関 | 75以上 | 10000時間以上 |
| 2 | 弁護士 | 超難関 | 75 | 8000時間以上 |
| 3 | 公認会計士 | 非常に難しい | 70 | 3000時間以上 |
| 4 | 中小企業診断士 | 難しい | 65 | 1000時間以上 |
| 5 | 行政書士 | やや難しい | 62 | 600時間から1000時間 |
| 6 | 社会福祉士 | やや難しい | 58 | 700時間から1000時間 |
| 7 | 宅地建物取引士 | 普通 | 56 | 300時間から500時間 |
| 8 | ケアマネジャー | 普通 | 52 | 500時間から800時間 |
| 9 | 精神保健福祉士 | 普通 | 50 | 500時間から700時間 |
| 10 | 日商簿記2級 | やや易しい | 48 | 300時間から500時間 |
| 11 | 介護福祉士 | やや易しい | 43 | 500時間から1000時間 |
| 12 | 日商簿記3級 | 易しい | 40 | 100時間から150時間 |
参考情報
制度や試験内容は変更される場合がある。最新情報は公式情報もあわせて確認してください。

