介護福祉士になるには?難しい?試験の受験資格やよくある質問を解説

介護福祉士の試験を受験するために必要な受験資格について解説します。また介護福祉士の価値や合格したらできることや実際の仕事内容についても合わせて解説します。介護福祉士に合格するためのやるべき勉強の順番から具体的や勉強スケジュールの目安も合わせて解説します。

いきなり最終結論!介護福祉士に必要な受験資格

介護福祉士の国家試験を受験するためには、いくつかのルートが用意されています。最も多くの方が利用しているのは「実務経験ルート」で、介護の実務経験が3年以上(従業期間1,095日以上かつ従事日数540日以上)あり、かつ実務者研修を修了していることが条件です。

実務者研修は450時間のカリキュラムを修了する必要があり、修了証明書を受験申込時に提出します。スクールへの通学またはeラーニングと通学を組み合わせた方法で受講でき、受講期間は6ヶ月程度が一般的です。

次に「養成施設ルート」があります。介護福祉士養成施設(専門学校・短期大学・大学など)を卒業することで受験資格を得られます。2022年度以降は養成施設卒業者も国家試験への合格が必須となっており、卒業だけでは資格取得になりません。

そのほかに「福祉系高校ルート」もあります。福祉系の高校で所定の科目を履修して卒業した場合も、介護福祉士の受験資格を得ることができます。自分がどのルートに該当するかを確認してから受験準備を始めることが、介護福祉士への第一歩です。

介護福祉士は難しい?実際の難易度

介護福祉士の試験の合格率は例年60〜70%程度で推移しています。第36回(2024年1月実施)の試験では合格率は約61.8%でした。国家資格の中では比較的取りやすい部類に入りますが、試験範囲が広いため、しっかりとした準備が必要です。

介護福祉士の筆記試験は全125問(11科目群)で構成されており、各科目群で1点以上を取ることが求められる「足切り制度」があります。合格基準は全体の得点が60%以上であることに加え、全11科目群で必ず1点以上を獲得することです。一つでも0点の科目群があると、総合得点が高くても不合格になります。

介護福祉士の試験には「筆記試験」と「実技試験」がありますが、実務経験ルートや養成施設ルートで受験する方は原則として実技試験が免除されます。実技試験が免除される場合、筆記試験のみで合否が決まるため、筆記対策に集中できます。

試験の偏差値は概ね42〜45程度とされており、国家資格の中では難易度は低めです。しかし介護に関する専門知識を11科目にわたって体系的に習得しなければならないため、バランスよく学習することが介護福祉士合格の鍵になります。

介護福祉士の合格までにかかる平均的な勉強時間・期間

介護福祉士の試験に合格するために必要な勉強時間は、一般的に200〜500時間程度とされています。すでに介護の現場で働いている方であれば、実務を通じて得た知識が活かせるため、200〜300時間程度でも合格に届くケースが多いです。

介護の現場経験が少ない方や、養成施設からのルートで受験する方は、より多くの学習時間を確保することが望ましいです。余裕を持って合格を目指すなら、500時間を目安に勉強計画を立てておくと安心です。

勉強期間は6ヶ月〜1年程度を目安にすることをおすすめします。介護福祉士の試験は毎年1月下旬に実施されることが多いため、前年の7月ごろから勉強を開始すると余裕を持って準備できます。

1日あたりの勉強時間は1〜2時間を確保できると理想的です。仕事をしながら介護福祉士を目指す方は、通勤時間や休憩時間にスマートフォンを使った問題演習を取り入れると効率よく学習できる。隙間時間の活用が介護福祉士合格への近道です。

介護福祉士の実際の仕事内容

介護福祉士は、身体的・精神的な障がいや加齢により日常生活を送ることが困難な方に対して、専門的な介護サービスを提供する職業です。介護福祉士は「介護のプロ」として、利用者が自立した生活を送れるよう支援することが主な役割です。

具体的な仕事内容としては、食事介助・入浴介助・排泄介助・移動介助などの身体介護が中心になる。また、掃除・洗濯・料理などの生活援助も介護福祉士の重要な業務の一つです。これらの業務を通じて、利用者の尊厳を守りながら質の高い介護を提供する。

介護福祉士は特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの入所施設だけでなく、訪問介護や通所介護(デイサービス)など、様々な介護の現場で活躍している。介護福祉士の資格を持つことで、後輩介護職員への指導やケアプランの作成補助など、より責任ある立場で業務にあたれるようになる。

さらに介護福祉士は、利用者の家族への相談対応や、医師・看護師・社会福祉士などの多職種との連携も重要な業務の一つです。チームとして利用者を支えるための調整役としての役割も担っており、介護の現場において欠かせない存在となっている。

介護福祉士になるまでの順番

介護福祉士になるための最も一般的なルートである「実務経験ルート」の手順を解説する。まず最初に、特別養護老人ホームや訪問介護事業所など、介護に関連する職場に就職して実務経験を積み始めます。この段階から介護福祉士を目指す意識を持って働くことが大切です。

次に、実務経験が3年以上に達したタイミングで実務者研修の受講を開始する。実務者研修は介護の基本から医療的ケアまで幅広い内容を学ぶ研修です。スクールへの通学またはeラーニングと通学の組み合わせで受講でき、受講期間は6ヶ月程度が一般的です。

実務者研修を修了したら、介護福祉士の国家試験に申し込みます。受験申込は毎年8月〜9月頃に行われる。申込後は筆記試験(毎年1月下旬)に向けて本格的な試験対策を開始する。実務者研修修了と試験対策を並行して進めることも可能です。

筆記試験に合格すると、介護福祉士として登録申請を行う。登録が完了することで「介護福祉士」として正式に認定され、資格を名乗って業務を行えるようになる。介護福祉士の登録証が交付されてはじめて、介護福祉士としての第一歩を踏み出せます。

介護福祉士になるために必要な勉強内容

介護福祉士の試験は11の科目群から出題される。主な科目群は「人間と社会」「介護」「こころとからだのしくみ」「医療的ケア」「総合問題」の5つの大きな区分に分けられている。各科目群の内容を理解した上で、バランスよく学習することが介護福祉士合格への近道です。

試験対策としてまず取り組むべきなのは、過去問演習です。介護福祉士の試験は出題傾向が比較的安定しているため、過去5年分の問題を繰り返し解くことで出題パターンや頻出分野を把握できる。最初から過去問に取り組み、分からなかった内容をテキストで確認する方法も効率的です。

テキストは中央法規出版やミネルヴァ書房などが出版している介護福祉士受験用のものを1冊選んで通読することをおすすめする。テキストで基礎知識を固めてから問題演習に進む流れと、過去問から始めてテキストで補足する流れの両方に対応できる。

医療的ケアの分野は、介護福祉士試験の中でも特に重要な分野の一つです。痰の吸引や経管栄養に関する知識は必ず押さえておく必要がある。また「こころとからだのしくみ」の分野では、人体の構造や認知症・生活習慣病などの基礎医学知識も問われる。模擬試験を活用して弱点分野を把握し、集中的に補強することで介護福祉士合格の可能性が高まります。

介護福祉士に関するよくある質問

介護福祉士に関するよくある質問では、受験前に迷いやすい疑問を整理し、勉強計画を立てる前に確認したい点をまとめます。

介護福祉士と社会福祉士の違いは何ですか?

介護福祉士は主に身体介護や生活援助などの「介護サービス」を提供することを専門とする国家資格といえる。一方、社会福祉士は福祉に関する相談援助を専門とする国家資格で、生活上の問題を抱える方に対して相談・支援・調整を行う。

どちらも福祉分野の国家資格ですが、業務内容と活躍の場が異なる。介護福祉士は介護施設や訪問介護での現場実践が中心で、社会福祉士は相談機関や行政窓口での相談業務が中心といえる。介護の現場でキャリアを積みたい方は介護福祉士を目指すことが適している。

介護福祉士の資格を取ると給料は上がりますか?

介護福祉士の資格を取得することで、給与に手当が加算されるケースが多いといえる。介護福祉士資格手当として月額5,000〜15,000円程度の手当を支給する事業所が多く見られます。介護福祉士の資格は収入アップに直結することが多いといえる。

国の処遇改善加算制度により、介護福祉士を持つ職員への賃金改善も図られている。現在介護職で働いている方は、介護福祉士の資格を取得することでキャリアアップと収入アップを同時に実現できる。

介護福祉士の試験に何度も落ちている場合はどうすればいいですか?

介護福祉士の試験に複数回挑戦しても合格できない場合は、学習方法を根本から見直すことが必要です。特に「足切り科目」がないか確認することが重要で、全11科目群で1点以上を確保できているかを確認する。

苦手な科目を重点的に学習する時間を設けることと、過去問演習を十分に行うことが大切です。独学に限界を感じた場合は、通信講座や介護福祉士受験対策のスクールを活用することも一つの選択肢といえる。専門的なサポートを受けることで、介護福祉士合格への道が開けることもある。

介護福祉士の資格は更新が必要ですか?

介護福祉士の資格は、取得後に「登録証」が交付されます。この登録自体は更新不要ですが、5年ごとに「介護福祉士生涯研修」への参加が努力義務とされている。2017年度から「介護福祉士生涯研修制度」が導入されており、入門的研修から専門的な研修まで段階的に学ぶ仕組みが整備されている。

資格の維持自体は更新不要ですが、最新の介護知識やスキルを継続的にアップデートすることが介護福祉士としてのプロ意識につながる。介護福祉士として長くキャリアを積むためにも、研修への積極的な参加をおすすめする。

介護福祉士の難易度ランキング表

介護福祉士と関連資格の難易度を比較した表といえる。介護福祉士を目指す際の参考にしてください。

介護福祉士の難易度ランキング表は、順位だけで判断せず、難易度・学習時間・受験条件をあわせて見ることが大切です。自分の現在の知識量や確保できる学習時間によって、取り組みやすい資格は変わる。表では全体像を確認し、気になる資格は公式情報や試験要項も確認してください。

順位 資格名 難易度 偏差値 取得にかかる勉強時間
1 社会福祉士 高い 57 800〜1,000時間
2 介護支援専門員 やや高い 50 300〜500時間
3 介護福祉士 普通 43 200〜500時間
4 実務者研修 低い 35 450時間(受講)
5 介護職員初任者研修 低い 30 130時間(受講)

参考情報

制度や試験内容は変更される場合がある。最新情報は公式情報もあわせて確認してください。