保育士の実際の難易度を解説します。また保育士のレベルや合格にかかる勉強時間や合格率や他の資格との難易度の比較についてそれぞれ具体的に解説します。保育士を取得したいと考えている人はぜひ参考にしてみてください。
いきなり結論!保育士の難易度
保育士の難易度は、国家資格の中でも中程度に位置します。合格率は例年20%前後と低く、試験科目が9科目と多いため、しっかりとした準備が必要です。偏差値で言えば約55程度に相当し、決して簡単な資格ではありません。
ただし、科目合格制度があるため、3年間かけて少しずつ合格を積み重ねることができます。独学でも取得可能な保育士ですが、出題範囲が広く、専門的な知識が求められる科目も多くあります。
保育士を目指す人は、まず試験全体の構造を把握し、計画的に勉強を進めることが重要です。
保育士の合格率と合格ライン
保育士試験の合格率は、例年20%前後です。令和5年度の試験では、合格率は約19%から23%程度となっており、受験者の多くが不合格になる難しい試験です。保育士の合格率の低さは、試験科目の多さと出題範囲の広さに起因しています。
合格ラインは、各科目で60%以上の得点が必要です。保育士の筆記試験は全9科目あり、1科目でも60%を下回ると不合格になります。ただし、合格した科目は3年間有効となる科目合格制度があるため、不合格科目だけを再受験することが可能です。
実技試験では、音楽表現・造形表現・言語表現の3分野から2分野を選択し、各分野で50点満点中30点以上を取得する必要があります。保育士の実技試験は筆記試験とは異なる対策が必要です。
保育士の取得にかかる勉強時間
保育士の取得にかかる勉強時間は、一般的に150時間から300時間程度と言われています。試験科目が9科目と多く、各科目で幅広い知識が求められるため、効率的な学習が大切です。
1日2時間から3時間勉強する場合、3ヶ月から5ヶ月程度の学習期間が必要になります。保育に関する専門知識が全くない状態から保育士を目指す場合は、さらに長い勉強時間が必要になることもあります。
独学で保育士を目指す場合は、テキストや過去問を活用しながら、苦手科目を重点的に対策することが合格への近道です。学習計画を立て、毎日コツコツと継続することが保育士合格への第一歩です。
保育士の難易度と他の資格試験の難易度を比較
保育士の難易度を他の資格と比較してみましょう。保育士は合格率が約20%前後であることから、合格率の高い国家資格と比べると難しい部類に入ります。しかし、医師や弁護士などの最難関資格と比べると、取得可能な難易度の資格です。
他の医療・福祉系の国家資格と比較することで、保育士の立ち位置をより明確に理解することができます。以下では、代表的な資格との比較を詳しく解説します。
保育士と看護師の難易度を比較
保育士と看護師を比較すると、試験の合格率という観点では看護師の方が合格しやすい試験です。看護師国家試験の合格率は例年90%前後と非常に高く、専門学校や大学でしっかりと勉強すれば多くの人が合格できます。
一方で保育士の合格率は約20%前後と看護師と比べて大幅に低く、試験の難しさという点では保育士の方が難易度は高いと言えます。偏差値で比べると、看護師が50程度であるのに対し、保育士は55程度と保育士の方が難易度は高くなっています。
純粋な試験の難易度という観点では、保育士の方が合格しにくい試験です。ただし、看護師は養成学校での学習内容が高度なため、取得までのトータルの負担は看護師の方が大きいとも言えます。
保育士と言語聴覚士の難易度を比較
言語聴覚士は、言語・聴覚・嚥下に関するリハビリを専門とする国家資格です。言語聴覚士国家試験の合格率は例年60%から70%程度であり、保育士の合格率20%前後と比べると、言語聴覚士の方が合格しやすい試験と言えます。
ただし、言語聴覚士になるためには専門学校や大学で指定された課程を修了する必要があり、独学での受験ができません。その点では、独学での受験が可能な保育士の方がアクセスしやすい面もある。
試験の難易度という点では保育士の方が難しく、偏差値で言えば言語聴覚士が58程度であるのに対し、保育士は55程度となっている。合格率の低さという観点では保育士の方が難しい試験です。
保育士と臨床工学技士の難易度を比較
臨床工学技士は、医療機器の操作・管理を専門とする国家資格です。臨床工学技士国家試験の合格率は例年70%から80%程度であり、保育士の20%前後と比較すると大きな差がある。
合格率の観点から見ると、保育士の方が臨床工学技士よりも合格しにくい試験です。臨床工学技士も専門的な知識が必要な資格ですが、試験に合格するという点では保育士の方が高いハードルがある。
偏差値で比較すると、臨床工学技士が53程度であるのに対し、保育士は55程度であり、合格率の差からも保育士の方が試験難易度は高いと言えます。
保育士との難易度を比較
保育士と幼稚園教諭は、どちらも子どもの保育・教育に関わる資格として比較されることが多いです。幼稚園教諭免許は、原則として大学や短期大学の幼稚園教員養成課程を修了することで取得できるため、試験のみでの取得ができない点が特徴です。
保育士試験は独学での受験も可能ですが、幼稚園教諭は養成校への入学が必須となる。試験の合格率という直接比較はできませんが、試験勉強という意味での難易度では保育士の方が高い傾向にある。
現在は、保育士資格と幼稚園教諭免許の両方を保有する人が増えており、認定こども園での勤務を目指す際には両方の資格取得が有利になる。保育士の取得後に幼稚園教諭免許の取得を目指す人も多くいる。
保育士と社会保険労務士の難易度を比較
社会保険労務士は、労働・社会保険に関する専門家の国家資格であり、合格率は例年6%から7%程度と非常に難しい資格です。保育士の合格率20%前後と比較すると、社会保険労務士の方が難易度はかなり高い資格と言えます。
社会保険労務士は偏差値で言えば65程度に相当し、保育士の55程度と比べると大きな差がある。勉強時間も社会保険労務士は1000時間程度が必要と言われており、保育士の150時間から300時間と比べると3倍以上の学習が求められる。
保育士と社会保険労務士を比較すると、社会保険労務士の方が明らかに難易度の高い資格です。保育士は社会保険労務士よりも取得しやすい資格と言えます。
保育士の難易度が高い、難しい理由3選
保育士は国家資格の中でも合格率が低く、難易度が高い資格として知られている。その理由として主に3つが挙げられる。それぞれの理由を理解することで、保育士の試験に向けた効果的な対策を立てることもできる。
1つ目は、試験科目が9科目と多いことです。保育士試験の筆記試験は9科目あり、全科目で60%以上の正答率が必要なため、苦手科目を作らない学習が求められる。1科目でも合格点に達しないと不合格になるため、全科目を満遍なく学習する必要です。
2つ目は、出題範囲が非常に広いことです。保育士試験は各科目の出題範囲が広く、法律・心理学・栄養学・医学など多岐にわたる知識が必要です。また、改正された法律や最新の政策に関する問題も出題されるため、最新情報を常に把握しておく求められる。
3つ目は、実技試験もあることといえる。保育士は筆記試験に合格しても、実技試験で不合格になるケースがある。音楽・造形・言語の3分野から2分野を選択し、実際の技術を試験官の前で披露する必要があるため、ペーパー試験とは異なる対策が必要です。
保育士に合格するための勉強のポイント4選
保育士に合格するためには、効率的な学習方法を取ることが押さえておきたい点といえる。闇雲に勉強するのではなく、試験の特性を理解した上で戦略的に取り組むことが保育士合格への近道といえる。以下に4つの勉強ポイントを紹介する。
1つ目は、過去問を繰り返し解くことといえる。保育士試験では、過去問と類似した問題が繰り返し出題される傾向がある。過去5年分の過去問を繰り返し解くことで、出題傾向を把握し、頻出分野を重点的に学習することもできる。
2つ目は、科目ごとに優先順位をつけることといえる。保育士の9科目全てを均等に勉強するのではなく、配点の高い科目や自分の苦手科目を優先的に学習しましょう。特に保育の心理学や子ども家庭福祉は出題数が多いため、重点的に対策することをおすすめする。
3つ目は、法改正や最新情報に注意することといえる。保育士試験では、児童福祉法や子ども・子育て支援法などの法律に関する問題が頻出といえる。毎年行われる法改正や、政府の保育政策に関する最新情報を把握しておくことが合格への近道といえる。
4つ目は、実技試験の対策も忘れないことといえる。保育士の筆記試験の勉強に集中するあまり、実技試験の対策が不十分になるケースがある。実技試験は早めから練習を始め、特に音楽表現を選択する場合はピアノの練習に十分な時間を確保しましょう。
保育士にかかる勉強時間を大学受験の偏差値や他の試験と比較
保育士の取得に必要な勉強時間は150時間から300時間程度といえる。これを他の試験や大学受験と比較してみると、保育士の勉強量がどの程度のものかが分かります。
大学受験では、偏差値55程度の大学に合格するために必要な勉強時間は1000時間から2000時間程度と言われている。保育士の150時間から300時間と比較すると、大学受験の方が必要な勉強時間はかなり多いと言えます。この点から見ると、保育士の勉強時間は大学受験と比べて比較的少ないと言えます。
他の国家資格との比較では、宅地建物取引士が200時間から300時間、ファイナンシャルプランナー2級が150時間から300時間程度であり、保育士と同程度の勉強時間が必要です。一方、社会保険労務士は1000時間以上、行政書士は500時間から800時間程度が必要とされており、保育士よりも多くの勉強時間が求められる。
保育士の勉強時間は国家資格の中では比較的少ない部類ですが、9科目全てで合格点を取る必要があるため、計画的な学習が不可欠といえる。
保育士の難易度を大学受験の偏差値や他の試験と比較
保育士の難易度を偏差値で表すと、約55程度に相当する。これは大学受験で言えば中堅大学レベルの難易度に相当し、国家資格の中では中程度の難易度に位置する。
医師国家試験は偏差値75程度、弁護士試験は偏差値75以上、社会保険労務士は偏差値65程度と、上位の難関資格と比べると保育士の偏差値55は比較的低い水準といえる。しかし、宅地建物取引士の偏差値は55程度、ファイナンシャルプランナー2級は50程度と同等であり、一般的な国家資格と同様の難易度水準にある。
保育士の難易度が偏差値55程度であるにもかかわらず合格率が20%前後と低い理由は、9科目全てで合格点を取らなければならないという試験形式にある。1科目でも不合格になると、その年の試験は不合格となるため、苦手科目を作らない学習が保育士合格の鍵といえる。
保育士も含めた難関資格のランキング表
以下に、保育士を含めた主要資格の難易度ランキング表を示する。保育士の難易度が他の資格と比較してどの位置にあるかを確認してみてください。このランキングを参考に、保育士取得に向けた学習計画を立てることをおすすめする。
保育士も含めた難関資格のランキング表は、順位だけで判断せず、難易度・学習時間・受験条件をあわせて見ることが大切です。自分の現在の知識量や確保できる学習時間によって、取り組みやすい資格は変わる。表では全体像を確認し、気になる資格は公式情報や試験要項も確認してください。
| 順位 | 資格名 | 難易度 | 偏差値 | 取得にかかる勉強時間 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 医師 | 最難関 | 75 | 5000時間以上 |
| 2 | 弁護士 | 最難関 | 75 | 5000時間以上 |
| 3 | 公認会計士 | 非常に難しい | 70 | 3000時間から5000時間 |
| 4 | 社会保険労務士 | 難しい | 65 | 1000時間以上 |
| 5 | 行政書士 | やや難しい | 60 | 500時間から800時間 |
| 6 | 言語聴覚士 | 普通 | 58 | 400時間から600時間 |
| 7 | 保育士 | 普通 | 55 | 150時間から300時間 |
| 8 | 宅地建物取引士 | 普通 | 55 | 200時間から300時間 |
| 9 | 臨床工学技士 | やや簡単 | 53 | 300時間から500時間 |
| 10 | 看護師 | やや簡単 | 50 | 300時間から500時間 |
参考情報
制度や試験内容は変更される場合がある。最新情報は公式情報もあわせて確認してください。

