フォークリフトとはどのような仕事なのかを解説します。またフォークリフトの仕事内容や働き方、必要な資格、平均年収、きつい点、向いている人について具体的に解説します。フォークリフトを初めて調べる人はぜひ参考にしてみてください。
フォークリフトとはどんな仕事なのかを一言でいえば、前方に取り付けられたフォーク(爪)を使って重い荷物を持ち上げ、倉庫や工場の中で指定された場所まで運ぶ産業用車両を操作する仕事です。
フォークリフトの仕事は全国の物流センターや製造工場・食品倉庫など幅広い職場で常に求人があり、必要な資格を取得すれば未経験からでも働き始めることができます。
この記事ではフォークリフトの仕事内容や向いている人の特徴・必要な資格・平均年収・きつい点などについて詳しく解説しますので、フォークリフトの仕事を初めて調べる方はぜひ参考にしてください。

いきなり結論!フォークリフトとはどんな仕事?
フォークリフトとは車体の前方に取り付けられたフォーク(爪)を上下に動かすことで荷物を持ち上げ、目的の場所まで運ぶことができる産業用車両のことです。
このフォークリフトを業務として操作する人のことをフォークリフトオペレーターまたはフォークリフト作業者と呼び、物流・製造・食品・建設などさまざまな業界で活躍しています。
フォークリフトの仕事は日本全国の倉庫や工場・港湾施設などに幅広く存在しており、毎日の生活を支える物流インフラを陰から支える非常に重要な役割を担っています。
フォークリフトの主な役割
フォークリフトの主な役割は、人力では到底動かすことができない重量物を安全かつ効率よく移動させることです。
倉庫の高い棚に大量の荷物を積み上げたり、到着したトラックから荷物を素早く降ろしたりといった作業はフォークリフトがあってこそ成立するものであり、現代の物流においてフォークリフトは欠かすことのできない存在です。
フォークリフトは入荷・保管・出荷というすべての物流工程に深く関わっており、フォークリフトの稼働が止まれば倉庫や工場の業務がそのままストップしてしまうほど、重要な位置を占めています。
フォークリフトが担当する業務
フォークリフトが担当する主な業務としては、到着したトラックからの荷降ろし・倉庫内の棚への荷物の収納・出荷に向けたトラックへの積み込み・倉庫内での荷物の移動整理などがあります。
フォークリフトの作業ではパレットと呼ばれる荷物を乗せるための台ごとまとめて移動させることが多く、人力では何往復もかかる作業をフォークリフト1台で短時間に済ませられるのが大きな特徴です。
また職場によってはフォークリフトの作業と並行して、荷物の数量確認や在庫データの入力といった事務的な業務も担当することがあり、物流全体を幅広く支える存在となっています。
フォークリフトが働く主な職場
フォークリフトが活躍する代表的な職場としては、大型の物流倉庫・食品工場・自動車部品工場・港湾施設・建設資材の保管場所・ホームセンターのバックヤードなど非常に多岐にわたります。
近年はインターネット通販の急速な普及にともなって物流センターの新設が全国で相次いでおり、フォークリフトオペレーターの求人数は年々増加傾向にあります。
フォークリフトの仕事は都市部だけでなく地方にも職場が点在しているため、地元を離れずに安定して長く働きたいという方にとっても魅力的な選択肢となっています。
フォークリフトの仕事内容
フォークリフトの仕事内容は大きく分けると荷役作業・運搬作業・在庫管理の3つに分類されます。
荷役作業とは到着したトラックや貨物からフォークリフトを使って荷物を降ろしたり、逆に出荷するためにトラックへ荷物を積み込んだりする作業のことで、フォークリフト業務の中でも特に重要な役割を担います。
運搬作業は倉庫内や工場内でフォークリフトを操作して荷物を指定の場所へ正確に移動させる作業であり、狭い通路や高い棚への積み付けなど精度の高い操作技術が必要とされます。
在庫管理ではピッキングリストや在庫システムをもとに荷物の数量と保管場所を正確に把握しながら作業をおこなう必要があり、フォークリフトを動かすだけでなくデータとの整合性を常に確認する細かな注意力も求められます。
フォークリフトの作業中は常に周囲の安全確認が欠かせません。フォークリフトは数トンもの重量物を持ち上げることができる機械であるため、少しの不注意が重大な事故につながるリスクがあります。
そのためフォークリフトオペレーターには安全を何よりも最優先に考えて行動する意識が常に求められており、ベテランのオペレーターほど安全確認を徹底する習慣が身についています。
また多くの職場では始業前にフォークリフトの日常点検をおこなうことが法令で義務付けられており、ブレーキの効き具合・ランプの点灯状態・フォークの曲がりや亀裂の有無・バッテリーや燃料の残量などを毎日確認してから業務を開始します。
フォークリフトの1日の仕事の流れ
フォークリフトの1日の仕事の流れは働く職場の業種や規模によって異なりますが、ここでは一般的な物流倉庫を例にして忙しい日と落ち着いた日の2つのパターンを紹介します。
忙しい日の仕事の流れ
月末・年末年始・連休前後などの繁忙期には、フォークリフトの稼働量が大幅に増えて朝から晩まで作業が途切れないという状況になることがあります。
8時00分に出勤してフォークリフトの始業前点検を実施します。フォークの曲がりや亀裂・ブレーキの効き具合・ランプの点灯状態・燃料残量などを一つひとつ確認してから業務を開始します。
8時30分からは出荷作業がスタートし、ピッキングリストをもとに倉庫の棚からパレットごと商品をフォークリフトで取り出し、トラックへの積み込み作業を次々とこなしていきます。
10時頃に短い休憩をはさんだ後、午前中の残り時間は入荷作業に充てます。続々と到着するトラックからフォークリフトを使って荷物を降ろし、商品の種類や数量を確認しながら所定の保管場所へ移動させます。
12時から13時は昼休憩をとり、午後からは再び出荷・入荷作業が続きます。繁忙期には定時を過ぎても作業が残ることがあり、17時から18時頃にすべての業務を終えてフォークリフトの後片付けと終業点検をおこなってから退社します。
比較的落ち着いた日の仕事の流れ
繁忙期を外れた時期にはフォークリフトの稼働量が落ち着き、一日を余裕を持って進められます。
8時00分に出勤してフォークリフトの始業前点検を済ませた後、午前中は倉庫内の整理整頓や在庫の棚卸し作業をメインにおこないます。
フォークリフトを使って荷物の配置を整えたり先入れ先出しのルールに沿って期限の近い商品を棚の前に出したりといった丁寧な作業が中心となるため、通常の荷役作業よりも慎重なフォークリフト操作が求められます。
昼休憩後の午後は翌日の出荷に備えた荷物のピッキングや仮置き作業をこなし、時間の余裕があれば在庫システムへのデータ入力や棚のラベル確認なども並行しておこないます。
17時頃には当日のフォークリフト業務をすべて終えて後片付けをおこない、ほぼ定時で退社できることが多い一日となります。
フォークリフトに必要な資格や経験
フォークリフトの仕事をおこなうには、操作するフォークリフトの最大積載量に応じた資格を取得することが法律で定められています。
最大積載量が1トン以上のフォークリフトを操作する場合は、都道府県の登録教習機関でフォークリフト運転技能講習を受講して技能講習修了証を取得する必要があります。この技能講習は学科と実技を合わせておおむね35時間の受講が必要で、修了するまでに4日から5日程度かかります。受講費用の目安は4万円から6万円程度です。
最大積載量が1トン未満のフォークリフトを操作する場合は、特別教育を受講するだけで業務に就くことができます。特別教育の受講時間は学科と実技を合わせて約11時間と短く、受講費用も技能講習と比べてかなり安く抑えられます。
普通自動車運転免許を保有している場合は技能講習の一部科目が免除されるため、受講日数と費用をさらに抑えることができます。フォークリフトの資格は比較的短期間で取得できるため、採用後に会社が費用を負担してフォークリフトの資格取得をサポートする制度を設けている職場も多くあります。
フォークリフトオペレーターとして採用されるために特別な経験が必要かという点については、資格さえ取得していれば未経験からでも採用されるケースが多いです。ただし経験年数が長いオペレーターほど操作技術が高く評価されるため、長く続けるほど転職市場での市場価値も高まります。
フォークリフトオペレーターとして長く活躍するためには資格取得だけでなく、日々の現場業務を通じてフォークリフトの操作精度と安全意識を継続的に高めていくことが非常に重要です。
フォークリフトの平均年収と給料
フォークリフトオペレーターの平均年収は全国的に見るとおおむね300万円から400万円程度が目安となります。
ただしフォークリフトの年収は勤務地・雇用形態・業種・経験年数によって大きな差があるため、一概に決まった数字があるわけではありません。
関東圏や大阪・名古屋などの都市部で働くフォークリフトオペレーターの時給は1200円から1500円以上に設定されていることが多く、フルタイム勤務の場合は年収が400万円前後になることも珍しくありません。特に大型物流センターや危険物を取り扱う工場などでは時給が高めに設定される傾向があります。
一方、地方のフォークリフト求人は時給が1000円前後の案件が中心となるため、年収としては280万円から350万円程度になることが多いです。ただし都市部と比べて家賃や生活費が低い傾向にあるため、実質的な生活水準はさほど変わらないというケースもあります。
正社員のフォークリフトオペレーターは毎月の固定給に加えて賞与や各種手当が支給されるため、勤続年数が長くなるほど収入が安定しやすい傾向があります。また夜勤や早朝のシフトに対応できるフォークリフトオペレーターには深夜手当や早朝手当が加算されるため、シフトの選択次第で実質的な年収を大幅に上げることも可能です。
派遣社員や契約社員のフォークリフトオペレーターは時給が高めに設定されているケースが多い反面、賞与や退職金がない場合がほとんどであり、長期的な収入の安定性という点では正社員に劣ることがあります。
フォークリフトの経験を積んで大型荷物を専門に扱う職場や、危険物取扱者などの付加資格が必要な工場へ転職することで年収500万円以上を目指すことも十分に可能です。
フォークリフトのきつい点とやりがい
フォークリフトの仕事にはきつい側面もありますが、同時に大きなやりがいも伴います。
きつい点としてまず挙げられるのが体への負担です。フォークリフトの作業では長時間にわたって同じ姿勢で乗車し続けることが多く、腰や肩への負担が蓄積されやすい環境であるため、腰痛や肩こりに悩むオペレーターも少なくありません。
またフォークリフトが活躍する倉庫や工場の環境は夏場は気温が非常に高くなりやすく冬場は逆に冷え込みが厳しくなるため、季節を通じた体調管理が欠かせません。特に屋外の荷捌き場やドック部分での作業は天候の影響を直接受けるため体力的な消耗が大きくなります。
繁忙期にはフォークリフトの稼働量が急増して長時間にわたり高い集中力を維持しながら迅速に作業をこなすことが求められるため、精神的なプレッシャーを感じる場面もあります。また安全への責任が常に伴う仕事であるため、周囲への注意を一瞬たりとも怠れないという緊張感も仕事の負担の一つです。
一方フォークリフトの仕事のやりがいとして最も多く挙げられるのが操作技術の向上による達成感です。最初はぎこちなかったフォークリフトの動きが経験を積むにつれて自在にコントロールできるようになり、狭い場所にも正確に荷物を収められるようになったときの達成感は格別なものがあります。
また自分が担当したフォークリフトの出荷作業を通じて商品が全国の消費者のもとに届けられているという実感が、オペレーターとしての誇りとモチベーションにつながるという声も多く聞かれます。さらにフォークリフトの資格と実務経験は全国どこの職場でも評価されるため、転職時にもスキルをそのまま活かせるという将来的な安心感も仕事を続ける上での大きな魅力です。
フォークリフトに向いている人
フォークリフトの仕事に向いている人にはいくつかの共通した特徴があります。
まず集中力が高く注意深い人はフォークリフトの仕事に向いています。フォークリフトは重量物を扱う機械であるため周囲の人や設備への細やかな配慮を常に欠かさない慎重な性格の人が現場で高く評価されます。小さなミスが大きな事故につながる可能性があるからこそ、誠実に安全確認を続けられる人がフォークリフトの職場では重宝されます。
コツコツと同じ作業を繰り返すことが苦にならない人もフォークリフトの仕事に向いています。フォークリフトの業務は毎日ほぼ同じ流れで進むことが多く、変化の多い環境よりも安定した作業を黙々とこなすことが得意な人に非常に適した仕事です。
体を動かすことが好きな人もフォークリフトの仕事に向いています。フォークリフトの作業には乗り降り・始業前点検・積み込みの補助など体を使う場面が多く含まれており、座りっぱなしのデスクワークより体を動かしている方が生き生きと働けるという人にぴったりです。
機械の操作が好きな人や乗り物の運転が好きな人もフォークリフトの仕事に向いているといえます。フォークリフトは通常の自動車とは大きく異なる操作感覚を持つ特殊な車両であり、熟練するほど作業効率が上がるため機械に興味がある人ほど向上心を持って取り組めます。
安全ルールを忠実に守り責任感を持って仕事に取り組める人もフォークリフトの職場では大きな信頼を得やすいです。ルールや手順をきちんと守ることができる人は事故防止への貢献度が高く、長く安定してフォークリフトの仕事を続けられる傾向があります。
フォークリフトに関するよくある質問
フォークリフトの仕事に興味を持った方からよく寄せられる質問についてお答えします。
フォークリフトの資格は何日で取得できますかという質問は非常に多く寄せられます。最大積載量1トン以上に対応するフォークリフト運転技能講習は学科と実技を合わせておおむね4日から5日程度で修了できます。普通自動車免許を持っている場合は一部免除が適用されてさらに短い日数で取得できることもあります。費用の目安は4万円から6万円程度ですが、教習機関によって異なります。
フォークリフトの仕事は未経験でも始められますかという質問に対しては、多くの求人が未経験者を歓迎していてフォークリフトの資格さえ持っていれば就職・転職のチャンスは十分にあります。また会社によっては採用後にフォークリフトの資格取得費用を全額負担してくれる制度を設けているところもあるため、資格がない状態でも応募できる求人が多く存在します。
フォークリフトオペレーターは将来性のある仕事ですかという質問については、物流業界の拡大にともないフォークリフトオペレーターの需要は今後も継続的に見込まれます。ただし将来的には自動搬送システムや自動フォークリフトの普及が進む可能性も否定できないため、複数の資格やスキルを身につけておくことが長期的なキャリアの安定につながります。
フォークリフトの仕事は女性でも働けますかという質問に対しては、フォークリフトの操作は腕力よりも技術と感覚が重要であるため女性でも十分に活躍できます。実際に女性フォークリフトオペレーターが多く活躍している職場も増えており、トイレや休憩室などの職場環境整備も進んでいます。フォークリフトの仕事に興味がある女性の方はぜひ積極的に求人に目を向けてみてください。

