危険物取扱者甲種になるには?難しい?試験の受験資格やよくある質問を解説

危険物取扱者甲種の試験を受験するために必要な受験資格について解説します。また危険物取扱者甲種の価値や合格したらできることや実際の仕事内容についても合わせて解説します。危険物取扱者甲種に合格するためのやるべき勉強の順番から具体的や勉強スケジュールの目安も合わせて解説します。

いきなり最終結論!危険物取扱者甲種に必要な受験資格

危険物取扱者甲種を受験するには、以下のいずれかの受験資格を満たす必要があります。受験資格が存在する点が、誰でも受験できる乙種や丙種との大きな違いです。

1つ目は、大学等で化学に関する学科または課程を修めて卒業した場合です。2つ目は、大学等で化学に関する授業科目を15単位以上修得した場合です。3つ目は、危険物取扱者乙種の免状を4種類以上取得している場合です。4つ目は、修士または博士の学位を有し、化学に関する事項を専攻していた場合です。

乙種4種類以上の取得で受験資格を得る方法が、社会人に最も選ばれているルートです。どの4種類を組み合わせても構いませんが、第1類と第6類、第2類と第4類、第3類、第5類のような組み合わせが多く見られます。

危険物取扱者甲種は受験資格を確認してから申込を行う必要があります。受験申込の際に受験資格を証明する書類の提出が求められるため、事前に準備しておくことが重要です。

危険物取扱者甲種は難しい?実際の難易度

危険物取扱者甲種の合格率は例年30%前後で推移しています。危険物取扱者乙種4類の合格率が40%程度であることと比べると、難易度は高めの試験です。

試験は3科目で構成されています。危険物に関する法令、物理学及び化学、危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法の3つです。各科目で60%以上の正解率が合格の条件であり、1科目でも基準を下回ると不合格になります。科目ごとにバランスよく得点する必要がある点が難しさの一因です。

特に物理学及び化学の科目は、化学反応や燃焼理論に関する知識が求められるため、文系出身者には難しく感じることがあります。一方で、危険物取扱者甲種の試験は過去問からの出題傾向が強く、繰り返し演習をすることで得点力が上がりやすい試験でもあります。

危険物取扱者甲種は国家資格の中では中程度の難易度に位置する資格です。適切な準備をすれば合格できる試験であり、正しい勉強方法で取り組むことが合格への近道です。

危険物取扱者甲種の合格までにかかる平均的な勉強時間・期間

危険物取扱者甲種の合格に必要な勉強時間は、一般的に100時間から200時間程度です。化学の基礎知識がある方であれば100時間前後で合格圏に入ることができ、化学が苦手な方は200時間以上かかることもあります。

勉強期間の目安は3ヶ月から6ヶ月です。1日2時間の勉強を継続するとすれば、3ヶ月で180時間程度の学習時間を確保できます。仕事や学業と並行して勉強を進める場合は、6ヶ月程度の余裕を持ったスケジュールを組むことをおすすめします。

危険物取扱者乙種をすでに複数取得している方は、法令の知識がある程度身についているため、勉強時間を短縮できる場合があります。自分の現在の知識レベルを把握した上で、現実的な勉強計画を立てることが合格への第一歩です。

危険物取扱者甲種の実際の仕事内容

危険物取扱者甲種を取得すると、全類の危険物の取扱いと立会いができるようになります。乙種が特定の類のみを対象とするのに対し、危険物取扱者甲種はすべての危険物に対応できる点が最大の強みです。

具体的な仕事内容としては、化学工場での危険物の製造や貯蔵の監督、石油コンビナートでの設備管理、危険物を大量に取り扱う倉庫や施設での安全管理などが挙げられます。また、事業所において危険物保安監督者に選任され、施設全体の安全管理責任者として業務を担う役割も重要な仕事の一つです。

危険物保安監督者に選任されるには、甲種または乙種の免状を持ち、一定の実務経験を積む必要があります。危険物取扱者甲種を保有していると、より幅広い施設で危険物保安監督者になれるため、キャリアの選択肢が広がります。

製造業や化学系企業、エネルギー関連企業では、危険物取扱者甲種の有資格者を積極的に評価する傾向があります。資格手当が支給される職場も多く、収入アップにつながるケースも少なくありません。

危険物取扱者甲種になるまでの順番

危険物取扱者甲種になるための手順は、受験資格の取得方法によって異なります。化学系の大学を卒業した方や15単位以上を修得している方は、直接甲種の試験勉強を始められます。

乙種4種類の取得で受験資格を得る場合は、まず危険物取扱者乙種4類の取得から始めることをおすすめします。乙種4類はガソリンや灯油などの引火性液体を扱う資格で、受験者数が最も多く、参考書や問題集が充実しています。合格率は40%程度であり、危険物試験の入門として取り組みやすい資格です。

乙種4類を取得したら、乙種1類、2類、3類、5類、6類の中から3種類を追加で取得します。乙種の免状を保有している方は法令科目が免除されるため、残りの科目に集中して勉強できます。業務上の必要性や個人の得意分野に合わせて取得する類を選ぶと効率的です。

乙種を合計4種類取得した時点で危険物取扱者甲種の受験資格が得られます。その後、甲種の試験勉強を開始し、3科目すべてで60%以上の正解率を目指します。受験資格を証明する書類を揃えてから受験申込を行うことも忘れずに確認しておきましょう。

危険物取扱者甲種になるために必要な勉強内容

危険物取扱者甲種の試験は3科目で構成されており、それぞれの科目に合わせた勉強が必要です。科目ごとに攻略法が異なるため、バランスよく対策することが合格への鍵です。

危険物に関する法令は、消防法に基づく危険物の規制内容や許可申請の手続き、危険物施設の種類、危険物保安監督者の制度などを学ぶ科目です。この科目は暗記が中心であるため、繰り返し問題を解いて知識を定着させる学習方法が効果的です。乙種の取得経験がある方は比較的取り組みやすい科目です。

物理学及び化学は、燃焼の理論や物質の状態変化、化学反応に関する知識が問われる科目です。単純な暗記では対応が難しく、概念の理解が必要な内容が多く含まれています。基礎から丁寧に理解を深めながら、計算問題にも慣れておくことが重要です。

危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法では、第1類から第6類までのすべての危険物の特性、貯蔵方法、消火手段を学びます。乙種では担当する類だけを学べばよかったのに対し、危険物取扱者甲種ではすべての類を網羅的に理解する必要があります。類ごとの共通点と相違点を整理しながら覚えると効率的です。

勉強の進め方としては、まず参考書で全体像を把握し、その後過去問演習を中心に進める方法がおすすめです。危険物取扱者甲種の試験は過去問との類似問題が多いため、過去問を繰り返し解くことで得点力が着実に上がります。

危険物取扱者甲種に関するよくある質問

危険物取扱者甲種を取得すると年収は上がりますか

危険物取扱者甲種を取得することで、資格手当が支給される職場では年収アップが見込めます。手当の金額は職場によって異なりますが、月数千円から数万円程度が一般的な相場です。

化学系や製造系の企業では、危険物取扱者甲種の有資格者を高く評価する傾向があります。昇進や昇格の評価基準に資格取得が含まれる職場もあり、長期的なキャリアアップにつながる場合があります。転職市場においても危険物取扱者甲種の保有は有利に働くことが多いです。

危険物取扱者甲種と乙種はどちらを取得すべきですか

働く現場や業務内容によって適切な資格は異なります。ガソリンスタンドや石油販売業であれば乙種4類で業務上は十分な場合が多いです。一方で化学工場や危険物を幅広く取り扱う職場では、危険物取扱者甲種の取得が推奨されます。

将来的に危険物保安監督者として幅広い危険物施設で活躍したい方や、化学系の専門職としてキャリアを積みたい方には危険物取扱者甲種の取得をおすすめします。受験資格を満たしている方であれば、乙種と並行して甲種を目指す選択肢も有効です。

危険物取扱者甲種の試験はどこで受験できますか

危険物取扱者甲種の試験は、各都道府県の消防試験研究センターが実施しています。試験の実施日程や受験申込の方法は都道府県ごとに異なります。居住地または受験を希望する都道府県の消防試験研究センターの公式サイトで最新の情報を確認することをおすすめします。

試験は年に複数回実施されており、受験機会が比較的多い試験です。受験申込は試験日の1ヶ月から2ヶ月前から始まることが多いため、受験したい試験日の日程を早めに確認し、余裕を持って準備を進めることが重要です。

危険物取扱者甲種に合格したら何ができますか

危険物取扱者甲種に合格すると、第1類から第6類までのすべての危険物の取扱作業の立会いと、自ら取り扱う作業ができるようになります。乙種や丙種では対応できない危険物の取扱いにも携われる点が大きなメリットです。

また、一定の実務経験を積むことで危険物保安監督者に選任される資格を得られます。危険物取扱者甲種は危険物に関する資格の中で最上位に位置しており、取得することで専門職としての評価が大きく高まります。

ランキング表

以下は危険物取扱者甲種を含む危険物関連資格の難易度ランキングです。

順位 資格名 難易度 偏差値 取得にかかる勉強時間
1 危険物取扱者甲種 中程度 53 100〜200時間
2 危険物取扱者乙種4類 やや易しい 48 60〜100時間
3 危険物取扱者乙種(1〜3類・5〜6類) 易しい 45 40〜80時間
4 危険物取扱者丙種 易しい 40 20〜40時間