第二種電気工事士の実際の難易度を解説します。また第二種電気工事士のレベルや合格にかかる勉強時間や合格率や他の資格との難易度の比較についてそれぞれ具体的に解説します。第二種電気工事士を取得したいと考えている人はぜひ参考にしてみてください。
いきなり結論!第二種電気工事士の難易度
結論から述べると第二種電気工事士は国家資格の中では比較的取得しやすい資格です。
第二種電気工事士の筆記試験の合格率は約50%から60%、技能試験の合格率は約60%から70%となっており、両方を合わせた総合的な合格率は約40%程度となっています。この数値は他の国家資格と比較しても高い水準にあり、しっかりとした準備をすれば初心者でも十分に合格を目指せる試験です。
第二種電気工事士は年齢や学歴、実務経験などの受験資格が一切不要であり、誰でも挑戦できる点も魅力的です。試験は年に2回実施されるため、万が一不合格になっても再挑戦のチャンスが多く、計画的に学習を進めることができます。
第二種電気工事士の合格率と合格ライン
第二種電気工事士の筆記試験における合格率は毎年安定して高い水準を維持しています。
令和6年度上期の筆記試験合格率は60.2%、令和5年度上期は59.9%、下期は58.9%、令和4年度上期は58.2%、下期は53.3%となっており、およそ2人に1人が合格している計算になります。筆記試験の合格ラインは60点以上、つまり50問中30問以上の正解で合格となるため、完璧を目指す必要はありません。
一方で技能試験の合格率はさらに高く、令和6年度上期が71.0%、令和5年度上期が73.2%、下期が68.8%となっています。技能試験は与えられた配線図を時間内に欠陥なく施工することが求められますが、筆記試験を突破した受験者の約7割が合格しているのです。
つまり第二種電気工事士の試験は筆記試験さえクリアできれば、技能試験での合格可能性が非常に高いと考えて良いです。この合格率の高さが第二種電気工事士の難易度がそれほど高くない理由の一つとなっています。
第二種電気工事士の取得にかかる勉強時間
第二種電気工事士の資格取得に必要な勉強時間は、筆記試験と技能試験を合わせて約80時間から100時間が目安となります。
筆記試験対策には約40時間から50時間、技能試験対策にも同様に約40時間から50時間が必要とされています。1日に1時間から2時間の学習時間を確保できれば、約2ヶ月から3ヶ月で試験に臨める実力を身につけることが可能です。
電気に関する予備知識がある方であれば、さらに短い期間での合格も十分に狙えます。実際に1ヶ月程度の集中学習で合格する受験者も少なくありません。逆に完全な初心者の場合は、余裕を持って3ヶ月から4ヶ月の学習期間を設定することをおすすめします。
第二種電気工事士の試験は年に2回実施されるため、上期試験に不合格だった場合でも下期試験までに弱点を補強する時間が十分にあります。この点も計画的な学習がしやすい資格といえるでしょう。
第二種電気工事士の難易度と他の資格試験の難易度を比較
第二種電気工事士の難易度をより具体的に理解するために、他の人気資格試験と比較していきます。
第二種電気工事士と施工管理技士2級の難易度を比較
第二種電気工事士と施工管理技士2級を比較すると、第二種電気工事士の方が難易度は低いです。
施工管理技士2級の合格率は種目によって異なりますが、おおむね30%から40%程度となっており、第二種電気工事士の総合合格率である40%と比較するとやや低い水準にあります。また施工管理技士2級は実務経験が受験資格として必要となるため、誰でも受験できる第二種電気工事士とは受験のハードルが異なります。
施工管理技士2級は工事現場における施工管理能力を問う試験であり、より広範な知識と実務的な判断力が求められます。一方で第二種電気工事士は電気工事に特化した技能と知識があれば合格できるため、学習範囲が明確で対策が立てやすいです。
ただし両資格とも建設業界では非常に価値が高く、キャリアアップや転職において有利に働く点は共通しています。第二種電気工事士を取得した後に施工管理技士2級にステップアップするという学習ルートも効果的といえるでしょう。
第二種電気工事士と施工管理技士1級の難易度を比較
第二種電気工事士と施工管理技士1級では、難易度に大きな差があります。
施工管理技士1級の合格率は種目によって異なりますが、おおむね10%から30%程度と非常に低く、第二種電気工事士の合格率と比較すると半分以下となっています。また施工管理技士1級は受験資格として一定期間の実務経験が必要であり、受験できるまでに数年かかることも珍しくありません。
施工管理技士1級は大規模な工事現場における監理技術者として認められる資格であり、高度な専門知識と豊富な実務経験が求められます。試験内容も実地試験において経験記述が課されるなど、第二種電気工事士とは求められるレベルが大きく異なるのです。
第二種電気工事士が入門レベルの国家資格であるのに対し、施工管理技士1級は建設業界における上位資格として位置づけられています。両資格を難易度で比較すると、施工管理技士1級の方が圧倒的に難しいといえるでしょう。
第二種電気工事士と気象予報士の難易度を比較
第二種電気工事士と気象予報士を比較すると、気象予報士の方が圧倒的に難易度が高いです。
気象予報士の合格率は毎年5%前後と非常に低く、合格までに平均で3年から5年かかるとされています。第二種電気工事士の合格率が40%程度であることを考えると、その差は歴然としています。気象予報士試験は学科試験と実技試験から構成されますが、特に実技試験における気象図の解析や予報文の作成は高度な専門知識が必要です。
気象予報士は理系の中でも特に難関とされる資格の一つであり、大学レベルの気象学や物理学の知識が求められます。一方で第二種電気工事士は電気に関する基礎知識があれば短期間の学習で合格が狙えるため、両者の難易度には大きな開きがあるのです。
ただし第二種電気工事士は実務に直結する技能が身につき、就職や転職に即座に活かせる点が魅力です。気象予報士が専門職としての高い知識を証明する資格であるのに対し、第二種電気工事士は実践的なスキルを重視した資格といえるでしょう。
第二種電気工事士と統計検定の難易度を比較
第二種電気工事士と統計検定を比較する際は、統計検定の級によって難易度が大きく異なります。
統計検定2級の合格率は約40%から50%程度であり、第二種電気工事士とほぼ同等の難易度といえます。統計検定2級は大学基礎レベルの統計学の知識が求められ、データ分析の基礎的な理解が必要です。一方で統計検定準1級や1級になると合格率は20%以下となり、第二種電気工事士よりも明らかに難易度が高くなります。
統計検定は数学的な理解力と計算能力が重視される試験であり、文系出身者にとってはハードルが高いと感じられることもあります。第二種電気工事士も計算問題が出題されますが、基本的な四則演算とオームの法則などの基礎知識があれば対応できる範囲です。
どちらの資格も現代社会において需要が高まっている点は共通しています。統計検定はデータサイエンスやマーケティング分野で、第二種電気工事士は建設や保守管理の現場で、それぞれ活躍の場が広がっているのです。
第二種電気工事士と社会福祉士の難易度を比較
第二種電気工事士と社会福祉士を比較すると、社会福祉士の方が難易度は高いです。
社会福祉士の合格率は毎年30%前後で推移しており、第二種電気工事士の40%程度と比較するとやや低い水準にあります。さらに社会福祉士は受験資格として福祉系大学での履修や実務経験が必要であり、受験するまでのハードルが非常に高いのが特徴です。
社会福祉士試験は19科目にわたる広範な知識が求められ、出題範囲が膨大であることも難易度を押し上げている要因となっています。合格までに必要な勉強時間は300時間以上とされており、第二種電気工事士の80時間から100時間と比較すると3倍以上の学習量が必要です。
ただし両資格とも国家資格として社会的な信頼性が高く、専門職としてのキャリア形成に有利に働きます。第二種電気工事士は技術職として、社会福祉士は福祉の専門職として、それぞれ安定した需要が見込まれる資格なのです。
第二種電気工事士の難易度が高い、難しい理由3選
第二種電気工事士は比較的合格しやすい資格ですが、それでも受験者が難しいと感じるポイントがいくつか存在します。
一つ目の理由は技能試験における時間との戦いです。技能試験は40分という限られた時間の中で、指定された配線図通りに欠陥なく施工しなければなりません。練習不足の受験者は時間内に作業を完了できず、途中で終わってしまうケースも少なくないのです。
二つ目の理由は図記号や電気理論の暗記が必要な点です。第二種電気工事士の筆記試験では電気回路図に使用される図記号を正確に覚える必要があり、初心者にとっては馴染みのない記号を大量に暗記することが負担となります。またオームの法則や電力計算なども理解が必要です。
三つ目の理由は実技練習のための材料費や工具の準備が必要な点です。技能試験対策には実際に電線を切断したり接続したりする練習が不可欠ですが、練習用の材料セットは1万円から2万円程度かかります。参考書だけでは対策できない点が第二種電気工事士の特徴といえるでしょう。
第二種電気工事士に合格するための勉強のポイント4選
第二種電気工事士に効率よく合格するための勉強法を4つのポイントに分けて解説します。
一つ目のポイントはテキストを使って全体像を把握することです。最初から細かい部分まで完璧に理解しようとせず、まずは第二種電気工事士の試験範囲全体を一通り学習することが重要です。2回目、3回目と繰り返し学習する中で理解が深まっていきます。
二つ目のポイントは図記号と工具の名称を徹底的に暗記することです。第二種電気工事士の筆記試験では図記号の問題が多く出題されるため、ここでの得点が合否を分けます。毎日少しずつでも反復学習を行い、見ただけで答えられるレベルまで定着させましょう。
三つ目のポイントは過去問を徹底的に解くことです。第二種電気工事士の試験は過去問と似た問題が繰り返し出題される傾向があるため、過去10年分の問題を何度も解くことで合格ラインに到達できます。間違えた問題は必ず解説を読んで理解を深めることが大切です。
四つ目のポイントは技能試験の実技練習を十分に行うことです。第二種電気工事士の技能試験で出題される候補問題は事前に公表されているため、それぞれの課題を最低でも3回以上は練習しておくことをおすすめします。時間を計りながら練習することで本番での時間配分も身につけられるでしょう。
第二種電気工事士にかかる勉強時間を大学受験の偏差値や他の試験と比較
第二種電気工事士の勉強時間を他の試験と比較することで、難易度のイメージがより明確になります。
大学受験における偏差値50程度の大学に合格するために必要な勉強時間は約1000時間以上とされています。それに対して第二種電気工事士は80時間から100時間程度で合格できるため、大学受験と比較すると10分の1程度の学習量で済む計算です。
簿記2級の勉強時間は約200時間から300時間が目安とされており、第二種電気工事士の2倍から3倍の学習時間が必要です。また宅地建物取引士の勉強時間は約300時間から400時間とされており、こちらも第二種電気工事士より長い学習期間が求められます。
情報処理技術者試験の基本情報技術者試験は約200時間の勉強時間が目安となっており、第二種電気工事士の2倍程度です。このように他の人気資格と比較しても、第二種電気工事士は短期間で取得できる資格であることがわかります。
ただし個人の予備知識や学習効率によって必要な時間は変動します。電気の知識が全くない初心者の場合は、余裕を持って150時間程度の学習時間を確保することをおすすめします。
下記が第二種電気工事士と他の資格の取得にかかる勉強時間の比較表です。
| 順位 | 資格名 | 難易度 | 偏差値 | 取得にかかる勉強時間 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 司法試験 | 最難関 | 77 | 8,000〜10,000時間 |
| 2 | 公認会計士 | 最難関 | 75 | 3,000〜5,000時間 |
| 3 | 司法書士 | 最難関 | 74 | 3,000〜4,000時間 |
| 4 | 税理士 | 難関 | 72 | 2,500〜4,000時間 |
| 5 | 弁理士 | 難関 | 71 | 2,000〜3,000時間 |
| 6 | 不動産鑑定士 | 難関 | 70 | 2,000〜3,000時間 |
| 7 | 一級建築士 | 難関 | 66 | 1,000〜1,500時間 |
| 8 | 社会保険労務士 | 難関 | 65 | 800〜1,000時間 |
| 9 | 第一種電気工事士 | 中級 | 58 | 300〜500時間 |
| 10 | 宅地建物取引士 | 中級 | 57 | 300〜400時間 |
| 11 | 行政書士 | 中級 | 56 | 500〜800時間 |
| 12 | マンション管理士 | 中級 | 55 | 300〜500時間 |
| 13 | 管理業務主任者 | 中級 | 53 | 250〜350時間 |
| 14 | 第二種電気工事士 | 易〜中級 | 45 | 80時間(筆記40h+技能40h) |
| 15 | FP2級 | 易 | 44 | 150〜300時間 |
第二種電気工事士の難易度を大学受験の偏差値や他の試験と比較
第二種電気工事士の難易度を大学受験の偏差値に換算すると、おおむね偏差値45から50程度に相当するといわれています。
この難易度レベルは日東駒専や産近甲龍といった中堅私立大学の入試に匹敵します。つまり高校での基礎学力があれば、しっかりとした対策を行うことで十分に合格が狙えるレベルです。偏差値60以上の難関大学と比較すると、第二種電気工事士の方が明らかに取り組みやすいといえるでしょう。
他の国家資格と比較すると、第二種電気工事士は危険物取扱者乙種第4類や第三種冷凍機械責任者と同程度の難易度とされています。これらの資格も合格率が40%前後であり、基礎的な知識と適切な試験対策があれば初心者でも合格可能です。
一方で第一種電気工事士になると難易度は大きく上昇し、合格率は30%程度まで下がります。また電験三種になると合格率は10%前後となり、第二種電気工事士とは全く異なる難易度となるのです。
このように第二種電気工事士は国家資格の中では入門レベルに位置づけられており、これから電気関係の仕事を目指す方にとって最初に取得すべき資格といえます。合格率の高さと実務での活用度の高さを考えると、コストパフォーマンスに優れた資格なのです。
